イラレでイラスト。
線で描くイラスト

イラレのペンツールを使ってイラストを描くときのメモです。できあがりは下図のような感じ。輪郭線アウトラインで塗り面が仕切られるので、パキッとした印象になります。

ペンツール

ペンツールは、点と点をつないで線を描くツール。

点のことをアンカーポイント、つないで出来た線画のことをパスと言って、アンカーポイントからアンカーポイントまでの一部分の線のことは特にセグメントと呼びます。つまり、「アンカーポイント(点)をつなげて作ったセグメント(線)をつなげてパス(線画)を描く」ってことになるのかな。
アンカーポイントからは方向線(ハンドル)が2本出ていて、それぞれ「次のアンカーポイントに進む方向」と「後ろのアンカーポイントから進んできた方向」を表してます。この方向線の長さと傾きによって、セグメントのカーブ具合が決められます。
あと、パスの先端と末端をつないで出来た、特に塗りの設定がある図形のことは、オブジェクト(とかシェイプとか)って言います。

イラレで描く線の仕組み

その他、ペンツールの基本的な使い方については下記ページを参照のこと。

Adobe Illustrator * パスの編集

輪郭を描く

さてまずは輪郭から描いていきます。どこから描き始めてもいいのですけれど、だいたい顔の輪郭から描き始めることが多いです:)
パンちゃんの右のこめかみ辺りにカーソルを合わせて、マウスを押したまま、下絵の線が進む方向へドラッグします。方向線をある程度伸ばしたらマウスを離して、今度はパンちゃんの口元らへんにカーソルを合わせて、同じようにドラッグ。するとセグメントが描画されるので、下絵の輪郭と重なるように方向線を調整します(この時点でカタチが合わなくても、あとから調整できるので構わず次に進みます!)。続けて左のこめかみ辺りからドラッグして、下絵の輪郭とセグメントのカタチを合わせます。

アンカーポイントを置く位置をどこにしたらいいかは、“なんとなく”です!けどなるべくアンカーポイントの数は少なめがよいので、ここでは3つの地点を結んで顔の輪郭を描きました(下図)

顔の輪郭を描く

ダイレクト選択ツールで、アンカーポイントを調整して、パスのカタチを整えたら一丁あがり。

下絵に合わせて微調整

同じ要領で、じゃんじゃか下絵をなぞってパスを描いていきます。まつげのところは先っちょをツンツンにするために線でなくて塗りで描いたり、アンカーポイントからはなるべく常に方向線を伸ばすようにしてパスをつないでいきます。あと、閉じないパスの端っこからは方向線を伸ばしっぱなしにしないようにします。
カチカチカチカチなぞっていきます。

じゃんじゃか下絵をなぞってゆく

全部なぞり終わったら、テンプレートレイヤーを非表示にして、パスで描いた線のバランスを整えます(ここでは目の位置をちょっと下げるだけでした)。バランスがこれでよしとなったら、線パネルの線端を「丸型線端」に、角の形状を「ラウンド結合」にして、カク張った線の先端を丸くします。

線のバランスを整える

あと、余分なところを消したりなんだりで、線画のできあがりです。

輪郭できあがり

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色塗り

線画を利用して塗り面を用意します。
lineレイヤーから、塗り面に必要な線だけ選択して、レイヤーパネルの右端にある赤い四角optionを押しながらcolorレイヤーのところまでドラッグ。これで線画がcolorレイヤーに複製されました(下図左)。“塗り面に必要な線だけ”というのは、塗り面とは関係なさそうな、コック帽のシワとか、パンの模様以外の線のことで、ここでは下図のような具合に選択しました。
lineレイヤーはロックして非表示にしておき、colorレイヤーに移動した線画の線端を「パット線端」に変更して、すこしだけ線幅を細くしておきます(ここでは0.353mm→0.2mmにしました)

塗り用シェイプの準備

輪郭が途切れているところがないかチェックして、大丈夫だったら「オブジェクト」→「パス」→「パスのアウトライン」を選択し、続けざまにパスファインダーパネルの「合体」をクリック。これで、線の部分が塗りになって、線に見えるけどオブジェクトという状態になります。
ダイレクト選択ツールで、線に見えるオブジェクトの外周だけ(下図参照)を選択してdeleteすれば、塗り面が完成です!いったん適当な色に変えたら、lineレイヤーを表示します。

パスのアウトライン
輪郭から塗り面をつくる

このままだと、余分なアンカーポイントが作られちゃっててごちゃごちゃしてるので、アンカーポイントを削減します。
例えば服の塗り面は、脇のところまでパスが伸びて遠回りしちゃってます。パス消しゴムツールで遠回りしてる部分を分断するようにスッとなぞると、パスが途切れます。連結ツールを使って、途切れたパスを繋ぐようになぞると、綺麗につながりましたー(下図)

遠回りしてるパスをハショる

あと、くび毛や四角巾に沿って描かれた部分も余分なので、服以外の塗り面をロックcommand+2してから、なげなわツールで余分なアンカーポイントを選択してdeleteペンツールでパスの端と端を繋いだら一丁あがり。さっきのロックは解除command+option+2しておきます。

余分なパスをスッキリさす

コック帽とか、四角巾とか、パンツのとことかも同じように、アンカーポイントを削減したら、塗り面できあがりです!

他のところのアンカーポイントも削減

あとは色決めです。
コック帽はとりあえず「C:5 M:10 Y:10 K:0」でオフホワイトっぽくしてみました。色を変えると、オブジェクトが重なってしまうところがあるので、そこも直しながら塗り進めます(オブジェクトの重ね順については後述
(毛?)の色とかはCMYK スペクトルから適当なところをクリックして、良さげな色が見つかったら、そこから数値をいじって微調整したりして決めていきます。 色決めのときにはcommand+Hして、選択中に表示されるレイヤー色の境界線を非表示にしておくと、見やすくてよいです:)

色を塗っていく
どんどん色を塗っていく

あと、線画のときに描き忘れてたほっぺは、色を線画よりも上に乗せたいので、lineレイヤーに描いて色を付けます。
で、色塗り完了!

ほっぺも塗ってできあがり

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影付け

イラストに奥行きを出すために、影をつけます。影用のオブジェクトは、塗り面を利用して作ります。
塗り面を全選択command+Aしたら、optionを押しながらshadowレイヤーに移動。複製できたら、colorレイヤーはロックしておきます。

影用オブジェクトの用意

shadowレイヤーに移動したオブジェクトの色を「C:10 M:10 Y:10 K:10」にして、透明パネルの描画モードを「乗算」にしておきます。ここから、影になる部分を切り出していくことになります。

影色を適用する

影の切り出しにはナイフというツールを使います。
コック帽の塗り色を選択した状態で、どんな風な影になるか想像しながら、一筆描きでカットします。コック帽ではとりあえず3箇所、影を作りました。同じ要領で、他の部分の影もきりきり切り出していきます。

コック帽の影を切り出す

くび毛の影と服の影が重なってるところがあるので、ここはくび毛の塗りオブジェクトを利用して、パスファインダーパネルの「前面オブジェクトで型抜き」というのをクリック。重なってた部分がなくなりました(下図)

重なったところを削る

ひととおり切り出したら、気になるところはカタチを調整したり、物足りないところには影を描き足したりします。

切り出せない影は描き足す

重なるように追加した影は、重なった部分だけ影が濃くなってしまいますけれど、そんなときには、いったん描画モードを通常に戻して、重なった影をグループcommand+Gしてから乗算にすれば、重なった部分も含めて一つの影になります。

グループ化してから乗算

さらに、地色に合わせて、影の色も微調整します。
地色が黄色っぽい顔の部分はYを多めに「C:10 M:10 Y:15 K:10」、赤みがあるお毛けの部分はさらにMを足して「C:10 M:15 Y:15 K:10」、緑色の部分には緑みを足して「C:15 M:10 Y:15 K:10」という具合に、影色を調整してます。全部「C:10 M:10 Y:10 K:10」の影よりも、地色ごとに調整した影の方がなんだかちょっと温かみがでてる気が、しないでもないですよね…X)

影色の違い見比べ

あと、影と同じ方法で、ハイライトも作ったりします。ハイライトは「C:0 M:0 Y:0 K:0」の真っ白で、描画モードを「ソフトライト」にしてます。
こんな感じになりました。

影とハイライト

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線幅調整

仕上げに、パスの線幅にニュアンスをつけて、イラストに深みを与えます。
線幅ツールを使えば、パスの任意の地点の線幅を、太くしたり細くしたりできます。
線幅ツールに切り替えて、パスにカーソルを乗せると、パス上に白丸が表示されます。白丸が表示された状態でそのままドラッグすれば、その部分の線幅が自然なカタチで調整されます:D。また、白丸が表示された状態でダブルクリックすれば、線幅ポイントを編集パネルが開いて、数値でもって線幅を指定することもできます。
ここでは、数値で線幅を指定していきます。

線幅ツール
線幅を調整して線画にニュアンスを出す

実際に筆でイラストを描くときの力の入れ具合を想像しながら、太さを調節してゆきます。スー、グッ、スー。スッ、スー、グイッスー。みたいなカンジを意識して、スのところは細め、グのところは太めです。
一番太いところは「全体の幅」を1mmに。若干太いところは0.6mm、細いところは今のままの0.353mmで、特に細くしたいところは0.3mmと決めて、線の強弱を調整します。

線幅調整完了!

線幅を太くしたことで、線がはみ出しちゃったところがあるので、ちょっとズラしたり、線端をパット線端にしたりして、ハミ出さないよう修正したらできあがり。

はみだしてるのを直したらできあがり!

線が強調されたためか、ちょっと黒が強く感じるようになっちゃったので、若干色味を淡く、焦げ茶色に変えます。
この焦げ茶色は一番濃い影の色と同じにしています。一番濃い影の色っていうのは、パンのクープのところの色。このままだと、スポイトで色を取っても「C:15 M:20 Y:20 K:15」のグレーしか取れないので、影色と地色を混ぜた色を用意する必要があります。

地色と影色を混ぜる

適当なオブジェクト(ここでは正方形)を用意して、クープの色と影の色を重ねて置いたら、2つのオブジェクトを選択して、「オブジェクト」→「透明部分を分割・統合...」を選択して、透明部分を分割・統合パネルで「OK」をクリック。すると、オブジェクトがパスを境に3つに分かれて、真ん中のオブジェクトは、地色に影色が乗算された色になりました:D

すかさず線画を選択して、shiftを押しながらスポイト。あと、まつ毛はなにも押さずにスポイトします。

線画を焦げ茶色に

最後にパンのカタチをちょっと微調整して、地面に影をつけたら、…できあがりー!

微調整してできあがり!

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パレットを作る

ここで使った色たちを、パレットにして片隅に置いておくと次から便利です。
まずcolorレイヤーに、四角いオブジェクトをたくさん用意しておきます。
で、上から順にひとつずつ選択してはスポイトツールで色を拾って、選択してはスポイトしてを繰り返して、パンちゃんカラーが出揃いました。

パンちゃんカラーを抽出

そしたらそれを全選択して、optionを押しながらshadowレイヤーへ複製。横幅を半分くらいに変形して、影色もスポイトします。描画モードもちゃんとスポイトされるので、下の色と乗算されるんですね:D
そんなこんなでパレットができました!

影用レイヤーにも
パンちゃんパレットできあがり

今後、パンちゃんの色を付ける時には、このパレットからおもむろにスポイトすればいいのです;)

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